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おひれさま ~人魚の島の瑠璃の婚礼~
註釋京都の美大に通う柚希は、同級生・さつきの葬儀に出席するため、高知県沖にある故郷の離島・天沼島へ帰省した。島には『当たり年に選ばれた一組の男女が婚礼を行って島守になる』という因習があり、柚希は花嫁に選ばれていた。だが、柚希が想うのは花婿の翔馬ではなく、かつて自分を助けてくれた明人。実はここには人魚が棲み、ひそかに人魚漁が行われていた。そのため島民は、人魚の別称『おひれさま』の名を持つ地主神を強く信仰している。昨今は漁獲量が減り、『おひれさま』の祟りに怯える島民に婚礼を急かされながらも、二人は因縁に抗うように惹かれ合っていく。そんな中、さつきの死を巡る謎が浮かび上がり…。