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天国と、とてつもない暇
最果タヒ
出版
株式会社小学館
, 2018-10-01
主題
Poetry / General
URL
http://books.google.com.hk/books?id=7aRxDwAAQBAJ&hl=&source=gbs_api
註釋
※この作品は固定レイアウト版です。
紙の本のレイアウトを忠実に再現しています。
詩の世界に新風を吹き込んだ詩人の最新詩集。
現代を生きる若者たちを魅了した詩集三部作(『
死んでしまう系のぼくらに』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
『愛の縫い目はここ』)を経て、今、
未知の世界がこの詩集から始まる。
若き言葉の魔術師が贈る最新詩集、待望の刊行。
《私には本当は私しかいないというそのことを、/
季節の境目でだけ、思い出します。/
生きていれば幸福より優しさがほしくなる、/
この指で与えられるものがひとつずつ、ふえていく、/
散りゆく世界、積もる白、私の人生、私の、/私への、
果てのない、果てのない優しさ》――(「自分にご褒美」
最後の6行)
《きみはかくじつに誰かに愛されるし、
かくじつに一人ではないし/
それでも孤独があるという花畑なんだ、ここは。/燃やそう、
だから一緒にすべてを燃やそう、次の太陽にみんなでなろう》――
(「冬の濃霧」最後の3行)
《軋むようだ、/骨が軋んだ、その時の音のように、/小さく、
みじかく、私にやってくる、感情。/名前をつけて、
いつまでも飾ることは、できない、/腐っていくから。/
それでも、その瞬間の、小さな音、/それが、私の声をつくる、/
身体から旅立つ、声を。/おやすみ。/私は、あなたが懐かしい。
》(「声」最終連)
漢字、ひらがな、そして、句読点までもがポエジーを奏でる。
その上、タテ組、ヨコ組、行替え、行間の空白――
斬新な詩行の列がポエジーを支える。(
2018年10月発行作品)
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