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Vシネマ最期の弾痕
註釋Vシネマ ―― 1990年代、レンタルビデオ店を主戦場に百花繚乱の様相を呈した「劇場公開されない映画」。俳優・脚本家・演出家など数多の異才が去来し、正当な評価を受けぬままに早すぎる死を迎えていった。「キネマ旬報」誌や「映画芸術」誌、「図書新聞」で長年にわたりVシネマ評、映画評を手がけ、業界の盛衰を見届けてきた著者が刻む、うずたかく積まれた「死」の記録。

Vシネマとは何か。一九九〇年代に狂い咲いた徒花のような、映画と呼ばれない映画のことだ。劇場公開されないことから「映画ではない」とされてきた。だが映画である。実際には、アリバイ作りも含めて劇場公開されたものも多い。紛れもなく映画であった。レンタルビデオ店が消え、ネットシネマが現れ、その存在があったことさえ忘れられ、関わった人間たちは、無数の非業の顛末を辿っていった。この本は、今さらながら、彼らへのレクイエムである。(「プロローグ」より)