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都市空間の文学
註釋漢文学の藤原明衡と、かな文学の菅原孝標女。文化的な立場が大きく異なるふたりは、平安京という都市空間に時をほぼ同じくして生きていた。仏教的厭世観がただよう末法の世で、ふたりはそれぞれの文学にどんなしぐさやことばを書きつけたのか。思いがけない出会いは、現代のわたしたちにさえ、まだない未来への導きを提示する。