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寄せては返す波のように
註釋“エリィは、おれの好きな人。でもエリィが好きなのは別の人。おれは身代わり” 記憶障害を持つルースは、忘れないようにそれを手帳に記した。研究所所長のエリィにとって、一時間程度しか記憶が保てないルースは、都合の良い存在なのだ。だからエリィは、去った養い子に似た容姿のルースを気まぐれに所長室に呼びつけ、身代わりに抱く。一方的で身勝手だけど、あなたが好き――。切なくも愛おしい恋物語。