登入選單
返回Google圖書搜尋
後鳥羽院
註釋日本文芸の歴史を考えるうえで、保田にとって後鳥羽院は動かしがたい核に位置する最重要の詩人だった。学生時代、芭蕉に教えられ、承久懐古の情に促されるまま隠岐島を旅して以来、数年にわたって書きためていた祈念の文章を『後鳥羽院』と題して上梓したのは昭和十四年、後鳥羽院七百年祭の歳にあたっていた。その三年後に三篇の新稿を加えた増補新版(本文庫)が刊行されている。本書は、「英雄と詩人」という著者年来のテーマに従って、文化擁護者としての後鳥羽院の志と事業を欽仰し、院に発し西行から芭蕉へと受け継がれる隠退者の文芸と美観に日本文学の源流と伝統を見出そうとした文学史の試みである。