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百年目の帰郷
註釋私のなかで一瞬にして時計のカウンターが猛烈な勢いで逆回転を始め、1998年から1978年へ、そして仕福がこの世に生を受けた1901年へと、百年の時を遡っていった。海を越え、山々の連なりを越えたその空間の広がりの中で、仕福の魂が闇夜の蛍のようにくっきりと光を放ち、ここが物語の始まりなのだと告げていた。そう、仕福の魂に導かれた旅の終着点において百年前、王の物語はその第一話が紡ぎ出され、そして未来永劫、語り継がれるのだ。父が密かに残した「決して伝わらないはずの遺言」がそこにあった。21世紀国際ノンフィクション大賞受賞作。