『超音波でわかる運動器疾患』 (メジカルビュー社,2010)をベースに英訳+最新カラー画像(英文PDF版)
近年の超音波機器における長足の進化,なかでも解像度についての特筆すべき技術革新によって,“骨”,“筋”,“靱帯”,“血管(ドプラー使用)”という運動器分野の特徴が十二分に理解できるようになってきた.また,超音波本来の利点であった“被曝ゼロ”に加え,“外来の場で即座に診断できる簡便さ”,“ハンディータイプの利用によりスポーツ現場に持ち込める手軽さ”がさらなる特徴となり,その注目度は上昇,かつ広く活用されてきている.
本書は,実際に超音波検査を行うためのマニュアルとなるように構成されている.上肢:Finger (Hand),Wrist,Elbow,Shoulder,下肢:Lower Leg and Ankle,Knee,Hip Joint・highの7章から構成されている.各アプローチは“Positioning(検査体位)”,“Procedure(検査手順)”に分かれ,検査手順では「どの部位をどのように描出するか」がStep 1,Step 2~の順で解説されている.また,見たい部位を的確にとらえるにはプローブの扱い方が最大のポイントになるので,超音波画像には常に“Probe Use”が明記されている.さらに“Q&A形式”による整形外科疾患の診断法,プラス情報として“Echo anatomy(超音波検査に役立つ実際の解剖写真)”も掲載されている.