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日本語を書く部屋
リービ英雄
Ian Hideo Levy
出版
岩波書店
, 2001-01-26
ISBN
4000017659
9784000017657
URL
http://books.google.com.hk/books?id=oCQsAQAAIAAJ&hl=&source=gbs_api
註釋
"本書は1992年から2000年まで,著者が新聞,雑誌,文芸誌,文庫解説等で発表した文章を収録したエッセー集として岩波書店より2001年1月に刊行されました.著者はプリンストン大学,スタンフォード大学で学究生活を送ってきました.朝は日本書紀,昼は大江健三郎を講義するという生活でした.そして,テキストを厳密に読み,公平に分析するジャパノロジーの研究室と教授職を40歳直前に辞して,はじめて日本語の小説を発表しました.それは著者が十代の終わりころ,英語という母国語が感性を支配しきってしまう以前にはじめて耳に入った日本語の声と,目にふれた仮名まじりの文字群の美しさに感動した,そのときのパーソナルな記録でした.以降,著者は表現としての日本語を,古くは万葉集,古事記に遡り,丹念に読みこんだのです.そして,世界に類を見ない,西洋世界から非西洋世界・言語へと越境した,ワールド・フィクションの書き手となっていきます.そして近代百余年においてもっぱら西洋語との比較においてその特性が考察されてきた日本語を,それよりもずっと古い比較の場である中国(語)という「場所」に重ねることによって,新たな表現の輝きを求めているのです.「コトバ=民族」という概念に反し,外国人が「日本語を書く」ということは,せつなくも本物の越境行為です.本書は母語としない西洋出身者で初の日本文学作家となった俊英による体験的日本語論と,万葉集から現代の最先端に至るまで表現の生命を探し求めた鮮烈なエッセイです.西洋語から非西洋語へと越境した著者の経験は,日本語はすべての人に開かれているのだという実感を,私たちのものとするでしょう."--