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早川孝太郎全集
註釋画家でもあった早川孝太郎は、民俗伝承の採集行に写生帳、カメラを携えていた。本巻には未整理のまま残されていた厖大な写真フィルム、スケッチ画群の中から約800点を、農家絵、故郷と花祭、アチックミューゼアム、南西諸島、農村更生協会、集落と村人、昭和の生活、行事と田植え、学園と家族、等に整理して収録。早川が歩き、描き、撮り、聞いた民俗世界が、鮮やかによみがえる。「身近な人」「補録」として50篇を併録する。解説=須藤功

目次

一身近な人

折口さんと採訪旅行
跋[高橋文太郎著『山と民俗』]
民俗学と石黒さん
南方先生を訪うの記
尊き足跡――故宮本勢助のことども――
序[磯貝勇著『母に聞いた話』]
綾部市を憶う
岩手県和賀郡沢内村にて
森銑三『佐藤信淵』
菅江真澄の故郷
還らぬ人――菅江真澄の故郷――
陶山訥庵と対馬

二補録

蚕神祭文二章
試演を見て
長篠の船――郷土随筆――
三州長篠より
東三河の昔話
河童伝説三篇
民俗短信
鳳来山の叱尿
臼のこと
鮫馬のこと
小豆飯と厄除け
粟稈人形
盆踊りと盆歌
鳥占のお話から
ほろびゆく鳥たち
猿の話
峠の茶屋
部落有林野と更正――宮城県刈田郡斎川村鹿子――
土への愛着
村の食糧生活
村と道
村八分について
農村自治の今昔――第一回農村座談会記録――
人物選択の規準――農村人のために封建性のレッテルを洗う――
稲の古品種
田植時の行事