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註釋1902年、広島県。幼くして両親を失った丙午生まれのサヨは、地元の旧家である松原家へ嫁ぐことになり、次男の廣志が待つ新天地アメリカへと旅立った―。1942年、カリフォルニア。第二次大戦の勃発によってサヨは、娘のハナ、孫のテリとともに、マンザナール日系人強制収容所へ送られた―物語は、この二つの軸を中心に展開する。運命と宿命を乗り越え、愛と自由に目覚める女性たちの姿が、詩情豊かな筆致で綴られ、随所にちりばめられた珠玉のフレーズが胸を打つ。縦糸と横糸のように織り合わさる二つの軸はやがて、美しいタペストリーのように、時空を越えて完結する。『マンザナールよ、さらば』で高い評価を受けた日系女流作家、ジャンヌ・ワカツキ・ヒューストンが満を持して放つ、壮大な歴史フィクション。